ハイ・タッチウォール
国土交通大臣認定「国都防第17号 ハイ・タッチウォール(耐震型)」取得。
プレキャスト鉄筋コンクリートL型擁壁 ハイ・タッチウォール。
ハイ・タッチウォールの特徴
- 底版と一体型のL型擁壁なので施工性が良い。3mを越える高さで唯一の国土交通大臣認定製品。
- 品質管理の行き届いた工場で生産されるので耐久性に優れ、品質の均一性が保証される。
- 機械施工を行うので工期の短縮ができ、併せて前壁がほぼ垂直(1/500)のため土地の有効利用ができる。
- 製品部材の耐力を落とさず製品重量を軽くするために、部材の断面をT形としてある。
- L形擁壁の自重と底版上の土の重量が転倒、活動に対して安全率1.5以上あることを確認し、壁体の断面については度圧力に対して前壁、底盤、版について安全の確認を行ってある。
- 敷設された基礎上にモルタルを敷き、トラッククレーンによりL形擁壁を敷き並べ、接続用プレートを用いてボルト締めでL形擁壁間の接続を行い、目地部分及び水抜き孔にフィルターを施し、L形擁壁の裏面に透水層を設けてある。
- 鉄筋の被り厚さを40㎜にすることにより、中性化については100年の耐久性がある。
耐震型として「国都防第17号」認証を追加取得
- 長らく沖縄県民の暮らしを支えてきたハイ・タッチウォールですが、2023年2月に「国都防第17号」を追加取得いたしました。これにより、3mを越えるプレキャストコンクリート大臣認定擁壁製品は、弊社の「ブロック積擁壁ゴールコン」に加えて、L型擁壁に類するハイ・タッチウォールを選択する事が出来ました。プレキャストコンクリートL型擁壁は施工性が早く、工期の大幅な短縮に繋がります。
- 従来のハイ・タッチウォール(東経民発第94号)は、宅地造成等規制法の改正(平成18年前)に認定された仕様であり、砂質土(φ=20°)において中地震対応(0.20)相当の性能は持っておりましたが、法令に即しておらず、「中地震対応」という訳には行きませんでした。
- 東日本大震災・熊本地震等を経て令和の時代に入り、ますます「南海トラフ巨大地震」発生のリスクは高まっていると思われます。
- 従来のハイ・タッチウォールより底版長の拡張を計った「国都防第17号」ハイ・タッチウォール(耐震型)は、土質条件・設計水平震度の組み合わせにより、6つの型式を有しています。
- 土質は、砂質土(φ=30°)に対応したHTタイプと、粘性土(φ=25°)に対応したHWタイプに大別されます。
- そして設計水平震度は、中地震対応型(0.20)のⅠ型、大地震(地域係数補正)対応型(0.25×0.8=0.20)のⅡ型、大地震対応型(0.25)のⅢ型となります。
- これらを組み合わせてHTⅠ型・HTⅡ型・HTⅢ型・HWⅠ型・HWⅡ型・HWⅢ型の計6種類となり、それぞれにH3250から250ピッチずつのH5000まで8つの製品高さがあります。
耐震型ハイ・タッチウォールの仕様一覧
- ※1…砂質土条件において中地震対応と同程度の性能を持つが、宅地造成等規制法の改正(平成18年)以前の認定擁壁のため、「中地震対応」では認定されていない。
- ※2…地域係数(建設告示1793号:図1)「0.8」を乗じたものとする。(沖縄県は0.7だが、本認定では0.8を採用する)
- ※3…HTⅠ型・HTⅡ型・HTⅢ型は、製品形状が同一寸法なので、まとめてHT型とする。(計算書は型式毎にある)
- ※4…HWⅠ型・HWⅡ型は、製品形状が同一寸法なので、まとめてHW型とする。(計算書は型式毎にある)
- ※5…最終的な製品種別は ①H-、②HT、③HW、④HWⅢ の4種とし、製品の呼び名は種別の後に製品高を付与したものとなる。(例:HWⅢ4000)
- ※6…擁壁底版と地盤との摩擦角(φB=)を、30°以上へと地盤改良する必要がある。(トレーラーの最大積載幅:2.5m×1.2=3.0mを越えてしまう為、底版長を3000mm以上にはできない。)
特殊製品に関する事項
- 製品の高さを自由に変更できます。その場合高さ以外の寸法は直近上位の規格寸法となります。
- 製品の前壁天板を斜切りする事が出来ます。その時の勾配は25%以下とします。
- 製品の長さは1~2mの範囲で自由に製造が出来ます。
- 寸法や強度に影響をおよぼさない範囲で、表面化粧の加工などを行うことが出来ます。
防止柵対応
- 擁壁の条件として、【道路土工、擁壁・カルバート・仮設構造物工指針】、防護柵の設置基準・同解説(社団法人日本走路協会)により、標準的な条件を設定し、これを充分満足するような設計しております。
- なお、下記の設計条件以外の場合は、その都度条件に合わせて設計を行います。
- 株式会社キョウリツは一般社団法人ハイタッチセンターの会員です。
設計条件 |
|
1.上載荷重 | 3.5KN/m3 ~ 5.0KN/m3 |
2.防護柵荷重 |
・荷重 0.2KN/m |
3.土の内部摩擦角 |
φ25 ~ φ30 |
4.壁面の裏込土との摩擦角 | 2/3φ |
5.活動面の摩擦係数 |
0.5 、0.6 |
6.単位体積重量 |
・裏込土:18KN/m3 、19KN/m3 ・鉄筋コンクリート:24.5KN/m3 |
安定計算安全率 | |
1.転倒に対する安定 | lel ≦ B/6 |
2.活動に対する安定 | Fs ≧ 1.5 |
3.地盤支持力に対する安定 | 地耐力以上 |
4.土圧計算式 | 試行くさび法 |
※歩道部がL=2.0m以下の場合は、再計算が必要です。