バイオテクノロジーでひび割れが自動的に修復する新しいコンクリート「Basilisk」

将来のCO2排出削減、インフラ長寿命化対策の決定版。コンクリート中に含んだバクテリアが、ひび割れを自動修復し、メンテナンスフリーでコンクリートの長寿命化を計ります。

コンクリートの原料『セメント』とCO2の関わり

 コンクリートは比較的安価で大量生産ができ、安全性や耐久性も高い材料であるため、建築構造物やインフラ構造に多く用いられています。しかしながら、コンクリートの原材料であるセメントを1t生産するために、約0.8tのCO2が排出されており、建築工事におけるCO2排出量のうち、セメントからの排出は、全体の30%も占めています。コンクリートは私たちの生活に欠かせない材料でありながら、CO2削減への対策が迫られているのです。

なぜCO2削減に繋がるのか?

 バクテリアが分裂を続けながら代謝活動によってひび割れを埋めることで、コンクリートは常に自己修復が出来る状態が保たれます。内部の鉄筋が常に守られ続けることから、事実上の「永久構造物」となり、RC造の目標耐用年数を普通品質の65年から高品質の100年以上に伸ばす事が可能です。

 新設構造物の補修時に発生するCO2や、将来の建替え時に排出されるCO2を大幅に削減する事ができます。

自己治癒のメカニズム

CO2削減とサプライチェーン

施工実績

 2023年8月・9月に、名護市三原地区へと自己治癒コンクリートBasilisk」を採用したBoxカルバートが9基施工(約50㎥)され、将来的なCO2の発生量を合計4.58t削減いたしました。

 提案型ではございましたが、発注者より「以前より、コンクリート構造物の長寿命化や、メンテナンスの省人化といった新技術については強い関心があった。実際に効果が出るのは私が退職した後になるかもしれないが、将来の沖縄県、そして地球環境が少しでもより良い方向に進んで欲しい。」とコメント頂きました。

脱炭素NFTの発行

 コンクリート製品の出荷後に、(株)キョウリツのコンクリート製品製造に伴うCO2発生量から計算を行い、将来へのCO2発生量を削減した事への電子証明NFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)を発行いたしました。

a NET ZERO イニシアティブ

 日本全国のコンクリート製品メーカー50社による、脱炭素経営プラットフォーム。Basilisk等の最先端の脱炭素系コンクリートを社会実装し、サプライチェーン排出量の NET ZERO を2050年より前倒しで実現します。

  
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